【千葉県】千葉のガス田は全国2位の生産量を誇る天然資源の宝庫
千葉県は天然ガスやヨウ素など、全国でも指折りの産出量を誇る、天然資源の宝庫だったのです!
今も地面からガスが噴き出し、数百年分の埋蔵量を持つという千葉のガス田とは?
千葉のガス田を知る:国内2番目の天然ガス産地
千葉県は、新潟県に次いで国内2番目の天然ガス産地です。千葉県域には、南関東ガス田と呼ばれるメタンガスとヨウ素を産出する天然ガス鉱床が分布し、その範囲は広大で茨城県、埼玉県、東京都、神奈川県にまで達しています。
千葉のガス田を知る:ガスの産出と地層水・かん水の関係
天然ガスが産出されるのは、上総層群という約300万~40万年前に海底に堆積した砂岩と泥岩からなる地層です。このガスは、水溶性天然ガスと呼ばれるもので、生物(微生物)起源のメタンガスが、地下の「かん水」という水に高い圧力の下で溶け込んでいます。
「かん水」は、地層が堆積したときに、当時の海水などが堆積物の隙間に閉じ込められた太古の「地層水」。この「かん水」を汲み上げると、圧力が下がってメタンガスと水が分離し採取できます。
千葉のガス田を知る:用途と南関東ガス田の可採埋蔵量
ガスは、一酸化炭素や不純物をほとんど含まず、99%がメタンという高い純度を誇ります。いわば、有害なガスや環境負荷の高い物質を含まないエネルギーなのです。
おもな用途は、都市ガスと工業用。ほとんどが都市ガス用で、学校や病院、オフィスビル、工場などで冷暖房や給湯などに広く利用され、工業用では火力発電のほか化学工業の材料としても使われています。
なお、国の資料によれば、南関東ガス田の可採埋蔵量は約3700億立方メートルと見積もられ、これは近年の平均的な生産量で800年分ほどに匹敵します。
千葉のヨウ素生産量と用途
「かん水」には海水の約2000倍のヨード(ヨウ素)が含まれています。天然ガス鉱業会によると、千葉県のヨウ素生産量は全国の約80%を誇るとともに、日本の生産量は世界の約25~30%を占めています。
ヨウ素は、うがい薬、消毒薬、レントゲン造影剤など医療分野や農業で多く利用されており、千葉県産のヨウ素は欧米ほか世界各地へと輸出されています。
金子信行『千葉県の天然ガス・ヨウ素資源』(地質ニュース605号)、『施設整備・管理のための天然ガス対策ガイドブック』(国土交通省関東地方整備局)など各種資料をもとに作成
水溶性天然ガス鉱床である南関東ガス田は、千葉県を中心として関東一円に広がっています。豊富な埋蔵量とヨウ素を大量に含んだ地下水(かん水)を同時に産出する特徴があります。千葉県域では、平野が開けている茂原地方での生産がとくに盛んです。
千葉のガス田を知る:天然ガスの歴史
千葉と天然ガスの歴史は、1891(明治24)年、大多喜町で醤油醸造をしていた太田卯八郎(おおたうはちろう)が屋敷に井戸を掘ったことに起因します。井戸からは泡を含んだ茶褐色の塩水しか出ず、がっかりして煙草の吸殻を投げ入れると水泡が青白く燃え出しました。これが千葉県で最初の天然ガス井戸となり、大多喜町が「房総の天然ガス発祥の地」といわれる由縁です。
県内随一のガス生産量を誇る茂原地方での本格的な天然ガス利用は、1909(明治42)年、同地で銭湯を営む丸弁蔵が自宅に井戸を掘ったことに始まったといわれています。
明治20年代になると、もともと井戸掘りの技法である「上総掘り」の技術が完成し、深いところにあるガス層まで掘削が可能になりました。こうして掘削した天然ガスが、生活に役立てられるようになったのは1907(明治40)年以降です。
千葉のガス田を知る:天然ガスの採掘を始めた現・関東天然瓦斯開発
千葉での天然ガス生産は、1931(昭和6)年、大多喜町での大多喜天然瓦斯(おおたきてんねんがす)(現・関東天然瓦斯開発)株式会社による採掘に始まりました。同社はその後、平野が開けた茂原地方に鉱区を取得。質・量とも十分で、需要に発展性がある同地が開発の主役となっていきました。
同社は、現在も茂原市を中心とした一帯での採掘権を所有しています。
千葉のガス田を知る:天然ガスの現在
千葉県域ではほかに、合同資源、日本天然ガスなど各社が天然ガスを生産。これまでに千葉では2000本以上のガス井戸が掘削され、現在は天然ガスを安全に、安定して供給するため総延長約600㎞ものパイプラインが県内に張り巡らされています。
千葉は、天然資源に恵まれないわが国でも貴重な国産エネルギー産出県なのです。
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