現在のイランの成り立ちの背景を知る~中東の地域大国イランは革命輸出国!?

現在のイランの成り立ちの背景を知る~中東の地域大国イランは革命輸出国!?

アメリカ・イスラエルのイラン攻撃に端を発し、中東全体を巻き込んでの紛争となっているイラン情勢。

紛争は地政学リスクを高める大きな要因となります。
紛争の多発地域としては中東が挙げられますが、以前からその多くに絡んでいるのがイランです。

イランは〝革命〞を輸出する国

1979年、イランではイスラム教シーア派によるイスラム革命が起こり、最高指導者ホメイニ師を頂点とする政教一致のイスラム共和国が誕生します。そして革命を自国のみで終わらせず、各地に波及させようと、〝革命の輸出〞を開始しました。

革命の輸出とは、具体的には各地のシーア派勢力などに武器を供与したり軍事訓練を施すなどして、反体制運動を支援します。たとえばパレスチナのガザ地区を支配するイスラム組織ハマスやレバノンのシーア派組織ヒズボラは、イランとのつながりが深い組織として有名です。

革命を輸出するイランVSアメリカ

そうしたイランのやり方に憤るアメリカは、1984年に同国を「テロ支援国家」に指定。2002年には当時のブッシュ大統領がイラク、北朝鮮とともに「悪の枢軸」と呼んで批判しました。

しかし、その後もイランは革命の輸出をやめません。ホメイニ師の後継者ハメネイ師は、イラクのサダム・フセイン政権が2003年のイラク戦争で崩壊すると、同国内にシーア派の民兵組織をつくって活動させました。さらに2010年からのアラブの春でシリアが内戦状態に陥ると、シーア派の一派であるアサド政権への支援を強化します。こうしてイランはイラク、シリア、レバノン、パレスチナと続くシーア派の多い三日月地帯で影響力を広げようとしてきたのです。

 

革命を輸出するイランの2020年代の新たな動き

地政学的にイランをみた場合、ペルシャ湾の西側のスンニ派大国サウジアラビアとは、中東での反米・親米の両巨頭として対立関係にあります。そのため、両国がともに影響力を行使できる位置にあるホルムズ海峡では緊張関係が続いています。

また、イランはイスラエルとも犬猿の仲です。イスラエルはイランの核開発を警戒して核科学者を暗殺したり、核関連施設を攻撃したりしたといわれています。イランもパレスチナのハマスを支援し、ロケット弾などでイスラエルを攻撃させています。

そして最近では、同じ反欧米のロシア、中国と軍事・経済での協力関係を強化。2022年1月、ウクライナ侵攻の1ヵ月前には、イランのライシ大統領がロシアを訪問し、プーチン大統領と会談しました。中国との協力も着々と進めており、中・ロ・イの「反米枢軸」を固めようとする動きが活発化しています。

 

中東におけるイランの立ち位置

イラン対イスラエル(対立)
イランは「イスラエルの殲滅」を国是のひとつとして掲げている。

イランとロシア&中国(協力関係)
反欧米のロシア、中国とイランは協力関係を強化している。

イランからシリアへ(革命の輸出)
内戦が続くシリアのアサド政権(シーア派の一派)を支援。

イランからパレスチナへ(革命の輸出)
イスラエルと対立するイスラム組織ハマスを支援。

イランからレバノンへ(革命の輸出)
イスラエルと対立するシーア派組織ヒズボラを支援。

イラン対サウジアラビア(対立)
イランはシーア派大国、サウジアラビアはスンニ派大国として対立。

地図でスッと頭に入る中東&イスラム30の国と地域

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地図でスッと頭に入る地政学

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地図でスッと頭に入る世界の資源と争奪戦

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