新潟県は、日本一の原油・天然ガス産出県です。2020(令和2)年の原油生産量は32万8746キロリットルで国内生産の64.2%、天然ガス生産量は17億4750万立方メートルで国内生産の76.1%を占めています。
ではなぜ、新潟県のほか秋田県などの日本海側に油ガス田が集中しているのでしょうか。
新潟の油ガス田は、おもに中越地方から下越地方を経て日本海に至るまで、ほぼ直線状に分布しています。
<新潟県作成「天然ガスと石油開発の現況」2020年データ( 2021年4月発刊)を参考に作成。
油田・ガス田はどうやってできるのか?
油ガス田ができるには、いくつかの条件がそろっていなくてはなりません。
石油のもとになっているのは、おもに海洋プランクトンなどの水生の微生物です。微生物の死骸は泥や砂とともに水底に堆積していきますが、ふつうはほとんどが分解されてしまいます。しかし、何らかの理由で水底付近に酸素濃度が低い場所があると分解が進まず、有機物を大量に含む泥の地層ができます。
有機物に富む泥層の上に堆積物が溜まっていき、とくに地盤が沈降する場所では、堆積物が厚く積み重なり、その圧力によって有機物に富む泥の層は頁岩(けつがん)(油母(ゆぼ)頁岩、根源岩)になります。頁岩が地中深さ数kmに達し、温度が100℃前後になると、頁岩中に含まれる有機物が化学反応を起こし、ケロジェン(油母)という物質に変わります。
地下深くに堆積したケロジェンは、さらに高い圧力や温度によって原油や天然ガスに変化していくのです。
油田はどのようなところにあるのか?
原油は水より密度が小さく軽いので、おもに砂岩などの岩石中の粗い粒に含まれている地下水の間隙を、浮力によって上へと移動していきます。原油が移動していく経路上に、液体を多く含むことのできる隙間の多い岩石(貯留岩)を、液体を通しにくい地層(シール)がフタをしたように覆っている地形があると、そこに原油が溜まっていきます。
原油は地下の洞窟や穴などに池のように溜まっているわけではなく、水といっしょに貯留岩の隙間を満たしているのです。このように、フタの役割をする地層を帽岩(ぼうがん)といい、原油がほかに移動しないように閉じ込めるような地質構造をトラップといいます。
原油が貯蔵さてる場所
原油やガスが貯蔵されている場所は、地層が褶曲(しゅうきょく)し、背斜(はいしゃ)構造になっています。褶曲とは、プレート運動による圧縮力が地下で長時間にわたって加わることで、地層が波のように変形する現象です。そして、褶曲した地層の谷になった部分を向斜(こうしゃ)、山になった部分を背斜といいます。
褶曲の背斜部に帽岩がフタ状の構造をつくると(背斜トラップ)、その下に原油が集積していくのです。世界の主要な油ガス田の大部分はこの構造になっています。背斜構造での原油は、貯留岩の中に、下から密度の大きい順に、水、原油、ガスと、ほぼ水平に貯留しています。
新潟県に油田・ガス田が多いわけ
日本列島は、海洋プレートの運動によって東西に圧縮され続けているため、新第三紀や第四紀といった新しい時代の地層が北北東から南南西に伸びる大きな褶曲構造をなしています。
その結果、新潟の中越地方から上越地方を中心とした日本海にかけての地域で褶曲構造が発達し、油ガス田地帯が形成されているのです。