【東京都】武蔵野台地は多摩川によって作られた?~東京に広がる台地の形成の流れと特徴~

【東京都】武蔵野台地は多摩川によって作られた?~東京に広がる台地の形成の流れと特徴~

東京の中央部は、多摩川の川原より一段高く表面の平らな武蔵野台地になっています。
武蔵野台地はどのようにしてでき、どんな特徴があるでしょうか。

 

蔵野台地の形成に影響を与えた多摩川

東京都の山奥に源を発して山間部を流れ、平野部では神奈川県との境を流れている多摩川。その多摩川が大きく影響を与えて形成した地形が武蔵野台地です。

武蔵野台地は多摩川の川原より一段高くなった台地を指していますが、その大きさは東西約50km、南北約20kmに及びます。その範囲は東側を下町の沖積低地(ちゅうせきていち) 、南側を多摩川、北側を荒川と入間川の低地で仕切られる範囲です。武蔵野台地は青梅付近を頂点として東西に細長く延びた扇状に広がったエリア。青梅付近の標高は約180m、東端の東京低地(下町)に接するところで約20mです。

 

武蔵野台地形成に影響した多摩川は流れを変えながら東京を形づくった

昔の多摩川は奥多摩の古い山地を抜け出た青梅付近を頂点にして砂や礫を堆積し、何度も流路を変えながら、広い範囲にわたって砂礫層を積み重ねてきたと考えられています。

多摩川は現在の流れだけでなく、北東にも流れていたときがありました。埼玉県の小手指(こてさし)の台地や所沢の台地に見られるように、下末吉(神奈川)、武蔵野、立川と、時代を通じてさまざまに流路方向を変化させ、各地域に多摩川の扇状地が形成されたと考えられています。
武蔵野台地は現在の多摩川の流れからすると、さらに広範囲にわたっていました。流れの方向も東西だけではないことがわかります。

出典:貝塚爽平監修・東京都地学のガイド編集委員会編『東京都 地学のガイド 東京都の地質とそのおいたち』(コロナ社)

 

武蔵野台地に高低差がある理由

武蔵野台地の表面は決して平らな面でできているわけではなく、表面のできた時代によって何段かの高低差があります。一般には、高い位置にある面は古く、低い位置にある面は新しくできたものです。

新宿のある淀橋台や大田区から世田谷区へかけての荏原台(えばらだい)は武蔵野台地の中ではもっとも古く下末吉面(しもすえよしめん)と呼ばれています。武蔵野台地の西は表面が平らな部分が多い割に、淀橋台や荏原台では表面を流れる川により浸食された谷がかなり複雑な地形を作っています。これが山の手に坂が多い理由とされているのです。

 

武蔵野台地を覆うローム層とは

武蔵野台地の表面のほとんどは赤い土、いわゆる関東ローム層で覆われています。ローム層は富士山や箱根山などの噴火で噴き上げられた火山灰が堆積したものであり、ローム層は高位の面に多く、低位の面は薄くなる傾向があります。

約5万年前、武蔵野面を削って一段低い所を多摩川が流れていました。降ってきた火山灰はどこも同じにように積もりましたが、氾濫原(河原の堆積作用で生じた平地で洪水時に冠水する部分)に降った火山灰は流水により流されたり、削られたりします。この武蔵野面に堆積したローム層を武蔵野ローム層といいます。次に、2、3万年前頃に多摩川が一段と深い谷を刻んだため、それまでの氾濫原が段丘化して立川段丘が形成されました。この立川面に堆積したのが立川ローム層といわれています。
平面の武蔵野面は武蔵野ローム層の堆積前に形成。ローム層が堆積し河床部分が流水して新しい立川面が形成されました。

出典:貝塚爽平監修・東京都地学のガイド編集委 員会編『東京都 地学のガイド 東京都の地質とそのおいたち』(コロナ社)

 

関東ローム層は場所によって厚さが異なる

ローム層の厚さは場所により違い、淀橋台の関東ローム層は約10m、豊島台や目黒台では関東ローム層は約5~8mとやや薄く、その下には砂礫層(されきそう)があります。立川や調布などは豊島台や目黒台よりも低く、関東ローム層は2~5mと薄く、その下は砂礫になっています。

 

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